今から20年程前、オリーブというマガジンハウス社の少女向け雑誌が全盛だった。
ギターポップやらネオアコやら渋谷系と呼ばれる類の音楽が流行っていた頃。

ある日、僕はオリーブ少女に恋をした。
恋をしたというと大げさかもしれない。
牽制球を投げたら運よく刺してしまったような…。
そんなリードの大きいオリーブ少女はいつも夢見がち。
お洒落好きな、普通すぎるほど普通の娘。

大抵はカワイイとカッコイイ。
料理でいうと甘いと辛い。
旨味についての意識が足りない。

そのくせスレていないかといえば、いやいや、結構なもんである。
どうせならもっとピュアにお洒落だとよかったのに。
僕はエクストラ・ヴァージン・オリーブ少女が好みなんだ。

多分うまくいかへんと思うわ…。
あら、どうして？
だって君、ジャズ聴かへんやろ。