神経質な人じゃなくっても、よく言う。
枕が変わると眠れないんだよなぁ、などと。
旅行に行くと睡眠不足になるらしい。
硬さや高さ、とにかく、安堵感が足りなくなるのだろう。

僕は枕が変わらないと眠れない。
なので旅行に行くと案外良く眠れる。
ずっと同じ感じが苦手なのである。
家では堅い枕と柔らかい枕を交互に使っている。

移動の車や新幹線の座席ではどうやっても眠れない。
ちゃんと横になってないと寝れないのだ。
むしろ、名人上手の落語を聴きながら眠れる。
圓生や志ん朝の流麗な話芸には、包まれるような安堵感がある。
枝雀や志ん生では眠られないから不思議だ。

名人の話芸でも、落語の枕が変わると眠れなくなったりするのだろうか？
そのかわり最後まで聴いてしまえば、オチがついて（落ち着いて）眠れそうだ。