日本生まれの洋食、ハヤシライス。
大阪や神戸ではハイシライスなんて呼んだりもする。
僕の家ではハヤシライスだったな。
母親は略してハイライと言っていたけれども。

母：「今日はハイライやで。」
僕：「ハイライって…？」
母：「ハヤシライスのことやんか。」
僕：「ほんだら、ハヤライちゃうのん？」
母：「ちゃう。」

辞書によると語源はhashed meat with riceで、ハヤシはハッシュの転らしい。
元は英語のハッシュなので、ハイシのほうが発音が近い。
牛肉の薄切りをタマネギやトマトと炒めてデミグラスソースで煮込んだものをご飯にかける。
林もしくは早矢仕という人が考案したとか、急ぎの客用の早いライスだとか諸説ある。
食べて美味しければ、僕は別にどっちでも構わないけれども。

子供の頃、ハヤシライスがあまりに美味しかったので、何杯も食べた記憶がある。
育ち盛りの子供の食欲というのは驚異的だからな。
どれくらい炊飯していたのかは知らないが、気がつくと兄弟でほとんど食べてしまっていた。
このままでは父の分の米がなくなるというので、残りは食パンと食べることに。
ハヤシライスならぬ、廃止ライスになってしまった。