先日、飛行機に乗っていた時の事。
機内のイヤホンで僕はここぞとばかり落語を聞いていた。
当然、色んなチャンネルがあるのだけれど、こんな感じで落語が聞ける機会はあまりない。
こんな感じとは、自分の意図に関係なくランダムに落語を聞ける機会、という意味だ。
きっと、飛行機内かラブホの有線放送くらいなものだろう。

機体はすでに雲の上だ。
今回はやけに機体が揺れている。
単純に、落語を楽しめる状況とは言い難い。
若干の違和感を感じたので、機内放送のチャンネルを回した。
いくらか回した時、クラシックのチャンネルに行き着いた。
さっきも行ったように、雲の上なんである。
雲の上でクラシック音楽を聴くのは軽くヤバい。
というのも、耳に優しすぎて、なんか変な感じがする。
（もうこのまま召されてもいいかも…）みたいな気になってくる。
なので、あわててまた落語を聞くことにした。

ふいにHevenly Romanceという名前を思い出した。
その名も“へヴンリー・ロマンス”と言う競争馬がいるんだ。
なんとも素敵な名前ではないか。
僕は“天にも昇る気持ち”と勝手に訳して満足している。

“へヴンリー・ロマンス”は、有馬記念に出走する馬でもある。
まぁ、このコラムを読む日によっては、既に有馬記念は終わっているかもしれないけれど。
はっきり言って、僕は競馬の“け”の字も知らない。
でもずっと、寺山修二や明石家さんまや上田正樹に憧れていたので、競馬は特別なモノなんだ。
男は競馬や！みたいな。

今回の有馬記念の本命は、21年ぶりに無敗の三冠を達成した“ディープ・インパクト”（たぶん）である。
相撲でいうと“朝青龍”みたいに、今までの記録を塗り替える存在だ。
気になる名前で“デルタ・ブルース”という馬もいる。
あと“スズカ・マンボ”なる馬もいる。
ミュージシャンとしては、音楽に関係のある名前の馬が気になってしまう。
当然“マイソールサウンド”や“タップダンスシチー”も気になる。

寺山修二曰く、「競馬はロマン」だそうである。
ロマン？！まさか！
今年は“へヴンリー・ロマンス”と、
クラシックを戦い抜いた三歳馬の“ディープ・インパクト”で決まりだな。
ま、“リンカーン”がきて“ハーツクライ”になるんだけれど（笑）