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その15. コーンスープの憤り

日曜日よりも土曜日が好きだ。
文化祭当日よりも、準備期間の方が今でも記憶に残っている。
クリスマスよりもイヴが楽しい。
俄然、お正月よりも年末がいい。
年末は一年の中で土曜日みたいなもんだから。

恋人になるより、付き合うまでの過程が胸を熱くさせる。
誤解されると困るんだけれども、その女の子との関係が平日化してゆくのが怖いのだ。
出来ることなら、いつまでも新鮮な気持ちでいたいから。
手に入れた幸せよりも、手に入る前のドキドキ感がたまらない。
まったくもって贅沢な話なんだけれど。

雨上がりよりも、今にも降りだしそうな曇り空が気持ち良いと思う。
これにはあまり共感されたことがないな。
雲や雨に、なんか包まれているような、抱きしめられている感じが安心できるのかもしれない。
雪なんかチラつき始めると、どうもテンションが上がって仕方がない。
僕は完全に犬系である。
さらには犬型ロボット“ナカいもん”になってしまうのである。
別に深い意味は無い。

で、日曜日である。
そんな性格だから、日曜日の午後はちょっとだけ切なくなる。
日曜日も仕事の時が多いんだけれど、これはあまり関係ない。
オフじゃなくっても、大人になっても、やはり日曜日が終わるのは寂しい。
なんなら朝ゴハンの時から、午後の切なさを考えると憤りを覚える。

僕はこの感覚のことを「コーンスープの憤り」と呼んでいる。
何年か前に、こんな曲を作ったけれど、あまり演奏していない。
聴いてみたい方は、どうにかリクエストしてVocalのヤマケイの心を動かしてもらいたい。
彼女にとっては人生が休日みたいなものだから、ちょっと似合わないかもしれないから。

こんな感じで、週末の曇り空みたいな僕なんだけれども。
(って、なんで自分でこんなこと言わにゃならんのだ。)
そして恒例になった、週末的ドキドキ感がまたやって来る。
12/29(木)大阪はバナナホールでの“おいしい音楽vol.4”のことだ。
クリスマス後のカウントダウン前という、うまく空いたスペースにボールを展開する、
FCバルセロナのロナウジーニョのスルーパスみたいな日程なんだけれど。
もちろんNo look なので、飛び出す人のセンスにもかかっている。
え、例えが分かりにくい?
むー、まぁとにかく、土曜日みたいな気持ちでライブが出来るので、僕は楽しみにしている。

今回は新作「スマイルズ」のリリース・パーティーでもある。
そうパーティーですよ、パーティー!
年越しライヴじゃなくって、おいしい“年越しそばライヴ”という感じで、
皆さん是非遊びに来て下さい。
一生懸命頑張りますので、乞うご期待。

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